大河ドラマ「光る君へ」では、道長の父・兼家が亡くなり後継に指名された長男・道隆(井浦新)が摂政に。
道隆は入内させていた娘の定子(高畑充希)を「中宮」にする、と独断で決め政治を進めます。
ところが、すでに「皇后」がいるため「中宮」を同時に立てるのは異例だ!とみんなの反感を買うことに。
「皇后」と「中宮」が同時にいるのはなぜ異例なのでしょうか?
この記事では、
・「皇后」「中宮」とは?その違いは?
・なぜ同時に2人いるのは異例なのか?
・この道隆の独裁政治が後にもたらしたものは?
についてご紹介します!
道隆が強引に娘の定子を中宮に!SNSの声
道隆が強引に進めた定子の中宮就任。
貴族たちから「ありえない!異例だ!」との声が噴出していました。
皇后と中宮は何が問題なの?#光る君へ
— ぽこ🌹 (@po20co20) April 8, 2024
そういえば昨日の皇后と中宮のあたりがよくわかんなかったので後で調べる…… #光る君へ
— ぶらっくま (@animalindex) April 7, 2024
RP皇后と中宮について、よく分かってなかったけど、そういうことか#光る君へ
— 猛者まつ毛 (@Ma2ge_mosa) April 7, 2024
中宮と皇后か並立するってことは要はどういうことなの?(歴史弱弱の民)
— 虎龍 (@kotatsu001) April 7, 2024
定子様が両方やるってことであってる?#光る君へ
すでに「皇后」がいるのに「中宮」が同時に並立するのはありえない!との描写。
どういうことなのか、なぜダメなのかわからない、と戸惑う声も多いですね。
【光る君へ】中宮とは?皇后との違いは何?
「中宮」とはどんな立場で「皇后」とはどう違うのでしょうか。
中宮とは「天皇の正妻」=別名「皇后」
「中宮」とはそもそもは、「皇后」「皇太后」「太皇太后」の住まいを呼ぶ名称でした。
それが時代を経るうちに、「皇后」の別称に。
中宮と皇后は同格で同じ立場を表す言葉だったのですね。
ドラマで定子は一条天皇に入内して「女御」という妻のひとりになっていますが、「女御」はあくまでも側室。
正妻である「中宮」になることで皇族の一員となり、人事権を持つなど圧倒的な力を持つことになるそう。
定子本人だけでなく、親兄弟にも絶大な恩恵があるのですね。
中宮と皇后が同時に2人いるのはなぜ異例?
兼家の後を継いだ道隆はどうしても娘の定子を天皇の正妻にして自身の家の力を強固にしたかったようです。
本来であれは、定子を皇后にしたかったところ、あいにくその時「皇后」の座にはすでに以下の先着が。
藤原遵子(ふじわらのぶこ) … 64代・円融天皇の皇后。
定子が入内した天皇は66代・一条天皇なので、2代前の天皇の妻がずっと皇后でいるのは不思議な感じもしますね。
しかし、当時は天皇の退位後も皇后はその地位にとどまり、なにか不祥事でも起こさない限りは退位しない慣例だったようです。
そこで、道隆が考えたのが、定子を本来は皇后と同じ意味の立場である「中宮」にするということ。
これは現代の日本であれば、総理大臣と首相が同時に2人いるようなもの。
総理大臣は総理大臣のままで、新たに別の人を首相に立てることになったらいかがでしょう。道隆はそれに近いことを行ったのです。
ステラNet
現代の日本で、総理大臣と首相は一人の人物が務めていますね。
これを無理やり2人の人物を並立させるのは強引なやり方と言われても仕方ないかも知れませんね。
道隆の独裁政治が特大ブーメランに
強引なやり方で自分の娘を中宮にした道隆。
家の繁栄を極めますが、道隆一家に都合の良い政策ばかりを推し進めたため反感を買い、人心が離れてしまいます。
中宮と皇后の並立。道長の反発を無視してゴリ押しした道隆だが、これが数年後道長に利用されて、自分の家に、息子娘孫たちにとどめを刺されるとは思ってなかったんだろな。
— 𝐼𝐹𝒻𝒾 𝒢𝑜𝒩𝒟𝒶𝐿 (@I_G68) April 7, 2024
この伏線、面白い。…
#光る君へ pic.twitter.com/fxvsHgOXvD
#光る君へ
— kyoko💙💛 (@kyoko_naotora) April 7, 2024
主上に定子を中宮とするって言わせたのって後に道長も真似てやるやつだし、中宮と皇后を並列させちゃったことで定子さまは後に皇后にされちゃうわけで、要するに道隆兄貴のやること全部後から中関白家にブーメランのごとく返ってくるんだよな…(号泣)
後に、道隆の独裁政治は自身の家に特大ブーメランとなって返ってくることに。
道隆の死から4年後、弟の道長は娘・彰子を一条天皇に入内させ中宮にします。
そして同時に道隆の娘の定子は皇后に。
道隆が作った先例によって娘の定子が中宮の立場を失うことになるのですね。
道隆の栄華は5年ほどしか続かず、道隆は病死。
最高権力者の立場は道長に移り、道隆一家は没落します。
自らが作った先例によって自身の家が没落の道をたどるとは何とも皮肉な話ですね。
【光る君へ】中宮と皇后について私の感想
言葉の意味が難しい「光る君へ」。中宮と皇后が同義語だとは初めて知りました。皇后様は現代もいますが、中宮は明治時代に廃止になったそう。いずれも長い歴史にびっくりです。
まとめ
大河ドラマ「光る君へ」で、中宮と皇后の違い、並立がなぜ異例なのかについてご紹介しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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